ウォーキング

50kmウォーキングで学んだ「心が休まる」ことの大切さ

みなさんこんにちは。
内山です。

先日、人生で最長距離の50kmウォーキングに挑戦しました。

ひとくちに50kmといっても、<strong>途中にさまざまな困難が待ち構えていて、それを乗り越えなければなりません。

時間にして16時間30分の長丁場でしたが、筋肉痛と足裏の痛みに耐え、最後の方は普通の姿勢で歩くことも困難でしたが何とか完歩できました。

身体的にはとてもつらかったですが、やりきったあとの心のリフレッシュ感は何物にもかえられない感覚がありました。

今回は、その体験とその後に考えたことについてです。

ウォーキングのあとの血液検査値がとんでもないことに!!

50kmを歩いた2日後に血液検査がありました。

筋肉痛を中心に身体的なダメージはまだ残っていたので、なにか引っかかるだろうと思ってはいましたが、やはり、以下の2つの項目が正常値から突出して高い値でした。

  1. CK(クレアチンキナーゼ)検出値510(U/L)、正常値は59-248(U/L)。
    筋肉が損傷を受けたときに上昇するのでこれは想定内でしたが、相当な数値と思います。
  2. CRP(C-リアクディブ・プロテイン)検出値1.70(mg/dl)、正常値0.00-0.14(mg/dl)
    体内で炎症が起きたり組織細胞に障害が起こると上昇するタンパク質で、細菌性の病にかかっているとき等にも高くなります。普段の値は0.03とかなので、こちらもかなり高い数値といえます。

おそらくは双方とも病的なものではなく、今回の50kmウォーキングの影響と思われますので、筋肉痛が収まるころには、値も正常値に戻っていることでしょう。

ただ、回復までは普段しているランニングや筋肉に負担のかかることは避けようと思いました。

心のダメージは身体と違って表面に現れにくい

こんなふうに検査値を見ながら考えていたときに、ふと気づいたことがあります。

それは、

「身体のダメージはすぐに痛みが出たり検査の数値で測ることができるが、心のダメージは表面に現れにくい」

ということです。

50kmを歩いている最中にこんなことがよぎりました。

  • この寒さが続いてしまったら体力的に大丈夫だろうか。
  • 足の裏が擦れて痛みが出てるけど、皮が剥けない対策はあるだろうか。
  • 脚が痛くなって普通に歩けなくなってきてるけど、もっと良い歩き方はないだろうか。
  • 風が強いので日陰を歩くとつらくなるので日向を選ぼう。

といった感じです。

つまり、長丁場なだけに「身体的なケアをどうしていくか」ということを常に考えていました。

裏を返せば「身体が痛みや寒さ等をいつも訴えてくれるから対策できる」ということですよね。

しかし、日常的な心の動きについてはどうでしょう。

身体に比べると圧倒的にそのダメージが現れにくいものではないでしょうか。

ウォーキングに例えるとしたら、50kmが限界であるにもかかわらず、そのダメージのままでさらに50km、100kmと心に鞭打って動き続けてしまっているなんてこともあるのではと思います。

事実、心のダメージに気づいた頃には、鬱や慢性的な頭痛、ひどい不眠症等が発症してしまっている
という方も多いと感じます。

ということは、心のダメージケアをしていくためには「意識的に心を休息させる」必要があるということです。

心に休息を与えるには副交感神経に目を向けた自律神経のバランスが大事

心が休息できている状態を導くには、心理的ストレスを感じている状態から脱する必要があります。

ストレスを感じている状態とは自律神経(交感神経、副交感神経からなり両者は天秤の左右に乗っているイメージで表される)のうち、

心身が活発に活動しているときに働く交感神経が優位な状態が継続し続けている

ときに生じます。

つまり心拍数を下げ血圧を下降させたりしておやすみモードのときに働く副交感神経が優位になる状態を意識的に作ってあげることが、心の休息につながるということです。

心を休息させる具体的な方法

意識的に副交感神経を優位な状態を作るということは、交感神経とのスイッチングを明確にするということです。

例えば、胃の働きは副交感神経が優位のときによくなりますので、仕事で動き回っていて交感神経が優位なままの状態で、ごく短時間で食事を済ませてしまうと消化もよくありませんし、心の休息にもつながらなくなります。

昔からよくいわれるように「食事はゆったりした環境で味わって」すると、副交感神経とのスイッチングができてリラックス状態を作ることができるというわけです。

そんなふうに具体的な方法はたくさんありますが、いくつかをあげてみたいと思います。

心を休ませるために
  1. 運動をする。
    運動は代謝が盛んになり発汗を促したりして、適度な身体的ストレスを与えることで、運動後の休息を心地よいものにします。強制力のない楽しい運動が良いでしょう。
  2. 深呼吸をする習慣をつける。
    深呼吸とは「横隔膜を大きく動かす」ということです。自律神経とは読んで字のごとく「意識しなくても働いてくれる神経」です。そのことにより、体温は一定に保たれるし、適量の胃液が分泌されたりできているわけですが、裏を返せば意識的に操作できないからバランスが崩れると厄介であるともいえるわけです。自律神経に支配されているほとんどの臓器は意識的に動かすことはできませんが、唯一、意識的にも無意識的にも動かせる臓器が「横隔膜」です。そのため、深呼吸を意識的にしてあげることで自律神経(殊に副交感神経)に影響を与えることができるのではと私は考えています。
  3. 瞑想する。
    深呼吸に似ていますが、日常的に敢えて目を閉じ光を遮断して呼吸を整える時間を作ることで、なお効果が高いと思われます。
  4. すべての束縛から逃れる時間を持つ。
    何の拘束もない自分だけの時間と場所を作り、自分の好きなことをして過ごします。同じ読書をしていても病院の待合室で呼ばれるまでの間に読書をするのと、オールフリーな状態で読書をするのでは心の休息状態は全く違います。それは、なにかに束縛されているかいないかの差ではないでしょうか。
  5. 自然に触れる。
    森林浴がリラックス状態や心拍数の安定等を含めて様々な効果があることは科学的に証明されていますが、人工物のないところで一定時間過ごすことは、心の休息にとても役立ちます。部屋の中に置いてある花が生花と造花でリラックス効果が違うという研究結果もあるようです。
  6. ぬるま湯で時間をかけて入浴する。
    忙しくなればなるほど、シャワーで済ましてしまうことが多いですが、そんなときこそ、低めの温度の湯にゆったりとつかることです。長く浸かっていても辛くない温度での入浴が重要です。熱い湯や水風呂は逆に交感神経を刺激してしまいます。

まとめ

「心が休まる」ことの大切さ

  • 身体的なダメージは感じやすいので休息が取りやすい。
  • 心のダメージは現れにくいので意識的に心の休息をさせる必要がある。
  • 心の休息は副交感神経が優位になる状態を作ってあげると良い。

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